2011年1月24日月曜日

ANA/全日空の目指す業界再編とは その3

旅行業界の最新情報を紹介する、
「トラベルビジョン」というHPがあります。

トラベルビジョン
http://www.travelvision.jp/

2011年1月20日の記事に、興味深い記事がありました。

ANAセ、ウェブ販売強化で取扱高600億円へ-顧客化、訪日旅行にも注力
http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=47491
 
ANAセ=ANAセールス。
ANA/全日空の販売実行部隊であるセールス部門です。

株主優待券も含んで、ネット上で航空券の販売を
行っている業者は少なくはありません。

中小エージェントもそれぞれHPを作成し、
次々とネット上での販売を行っています。

そんな中、航空会社であるANA/全日空、JAL/日本航空を
はじめとして、SNA/スカイネットアジア、SKY/スカイマーク
SFJ/スターフライヤー、ADO/エアドウなど、
ありとあらゆる会社がWebでの業績を伸ばして来ました。

やはり、24時間予約が可能であることと、Web上での最大の利点である
クレジットカード、コンビニ決済を始めとする各種決算方法に
対応する事で、利用客は通常のリアル店舗からネットへ、
ひいては旅行代理店から直接航空会社へという図式が
出来あがってきました。

これは顧客側にとっては大変便利なものと言えます。

しかし、上記記事には以下の記述があります。

2010年度に国内外商品あわせて取扱高300億円を達成する見込み
であることから、今年度は2倍の600億円をめざす。

彼らが300億円を600億円、2倍にするためには、
既存のWeb業者、代理店の排除が必要不可欠な要素であったのです。

JAL/日本航空が弱体化している今のうちに、
社内のリストラを含め、あらゆる対抗要素を徹底的に排除し、
SNA、SFJ等を、「コードシェア」という名で事実上の子会社化、
徹底して日本の空を独占しようとするANA/全日空の思惑には、
頭が下がる思いです。

これがANA/全日空の目指す最終目標。

資本主義である以上、企業としては適切な判断ですし、
当然必要な事なのかもしれません。

確かに企業内には1兆7千億円を越える累積赤字が
現実として存在しているのですから。

しかし、それはある意味「独占禁止法」のギリギリのラインに
抵触しないようにコントロールしている、
ANA/全日空の、「最強の法務部」無くしては出来ない
芸当であるとも言えます。

現に彼らは「証拠を残さず潰す」という
やり方を行っているのですから・・・
 
次回からはそのあたりに触れて行きたいと思います。
 
 
 
 

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